芸大版!学生にすすめたい本 2004
東京芸術大学附属図書館発行の広報誌「図書館だより」第11号(2004.10.01)特集記事によるページです。
下記の図書は、2004年10月1日から30日まで美術開架閲覧室で、塚原先生の推薦図書は、音楽取調掛時代の貴重図書のため関連の資料と合わせて目録コーナーで、10月13日から11月2日まで展示を行いました。
をクリックすると、「図書館だより」に寄せたエッセイが読めます。
(※1) 和装本のため、閲覧はマイクロフィッシュをご利用ください。上段がマイクロフィッシュ、下段が原本の請求記号です。
(※2) 先生にご推薦いただいたのは改訂版ですが、品切のため入手できませんでした。
芸大版!学生にすすめたい本2004 Pt.2 展示資料
塚原先生(音楽・音楽学)が学生にすすめたい本と、
その関連資料:音楽取調掛の仕事
書名 | 著者名 | 出版年 | 出版者 | 請求記号 | 解説 | 展示個所 |
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西洋音楽小解(稿本) | 瀧村小太郎訳 | 明治13年(1880)8月 | 瀧村小太郎 | W761/Ta73 | 第2巻p.16-17と残りの巻の表紙 | |
約氏[ユーシー]音楽問答 (初稿) | Jousse著; 瀧村小太郎訳 | 明治13年(1880)頃 | 瀧村小太郎 | W761.2/J82 | p.56-57 | |
約氏[ユーシー]音楽問答 (第2稿) | Jousse著; 瀧村小太郎訳 | 明治13年(1880)頃 | 瀧村小太郎 | W761.2/J82/1~2 | 第1巻「低音譜表ノ上ノ」 | |
西洋音楽調和要法(稿本) | Hullah著; 瀧村小太郎訳; 小篠秀一校閲 | 明治15年(1882)5月 | 瀧村小太郎 | W761.5/H31/1~4 | 第1巻25章 | |
愛米児孫[エメルソン]唱歌声法(稿本) | Emerson著; 瀧村小太郎訳 | 明治16年(1883)3月頃? | 瀧村小太郎 | W767.1/E52 | p.36-37 | |
音楽問答 | Jousse著 | 明治16年(1883)7月 | 文部省 | 761.2/J82/T | 明治16(1883)年7月文部省から出版された問答形式による音楽入門書 | 表紙 |
Jousse's cathechism of music | Jousse著 | London : Ashdawon & Parry | M631/J82/T | 瀧村小太郎訳「約氏音楽問答」の原書 | 表紙と見返しの鍵盤図 | |
音楽取調掛文書綴18 「決裁請求綴回議書類 明治14年下」 | 音楽取調掛 | 明治14年(1881) | 音楽取調掛 | 音取文18 | 明治14年12月28日付、「西洋音楽小解」原稿と「約氏音楽問答」原稿代金の領収証 | 216丁:問答と小解の買取記録 |
音楽指南(稿本) | Mason著; 内田彌一訳 | 明治14(1881)年6月 | 内田彌一 | W760.7/Ma64 | メーソンの「The national music teacher」(1872)の訳書。内田彌一は音楽取調掛監事。長唄の名手でもあった。 | 第1巻第5章(朱入り) |
音楽指南 | Mason著; 内田彌一訳 | 明治17(1884)年4月 | 文部省 | 760.7/Ma64/T | 明治16(1883)年7月文部省から出版 | 表紙 |
音楽歴史 | Hunt著; 内田彌一訳 | 明治16年(1883)頃? | W762/H85/1~3 | 「音楽歴史」の第3章は内田彌一により翻訳されたが出版されなかった | 第1巻巻頭 | |
A concise history of music from the Commencement of the Christian era to the present time. 6th ed. | Hunt著 | 明治16年(1883) | Cambridge : Deighton-Bell | M200/H981 | 展示資料は「音楽歴史」(内田彌一訳)の原書(1872年版)の第6版。 | 表紙 |
参考文献:音楽情報と図書館 | 音楽図書館協議会編 | 1995 | 大空社 | 018.76/O65/Z | p.161-204に「瀧村小太郎の生涯と楽語創成」(藤原義久・長谷川明子・森節)あり | 表紙 |
参考文献:雑誌「残照」第4号 | 秀穎会 | 2003 | 秀穎会 | 大阪府立大阪女子大学附属図書館の「瀧村文庫」について、瀧村家系図などの記事。 | 表紙 | |
参考文献:東京芸術大学創立100周年記念貴重図書展目録 | 東京芸術大学附属図書館 | 1987 | 東京芸術大学附属図書館 | 026/To462/S | p.233に森節子による「西洋音楽小解」の解題あり | 表紙 |
参考展示:音楽取調掛の授業と教師
書名 | 著者名 | 出版年 | 出版者 | 請求記号 | 解説 | 展示個所 |
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音楽取調掛文書綴13 「音監開申書類 明治14年」 | 音楽取調掛 | 明治14年(1881) | 音楽取調掛 | 音取文13 | 創設時におけるカリキュラム(明治14年10月18日付) | 23丁:創設時におけるカリキュラム(明治14年10月18日付) |
音楽取調掛文書綴60 「取調掛日誌その他 明治14年」 | 音楽取調掛 | 明治14年(1881)7月7日 | 音楽取調掛 | 音取文60-4 | 「音楽取調掛期末試業略記」 | 音楽取調掛期末試業略記(封筒とも) |
音楽取調掛文書綴27 「諸向往復書類 明治15年」 | 音楽取調掛 | 明治15年(1883) | 音楽取調掛 | 音取文27 | 伝習生カリキュラム(「音楽取調掛明治15年報告」より) | 234丁:伝習生教科細目 |
音楽取調掛文書綴6 「往復書類会計局ノ部 明治13年」 | 音楽取調掛 | 明治13年(1881)7月29日 | 音楽取調掛 | 音取文6 | 音楽書184冊を検印のため内記所へ回付するために作成した楽譜・図書の目録。バイエル、ツェルニーなどの教則本がある。 | 53丁:音楽書184冊検印のため一時内記所へ回付(のための楽譜・図書の目録) |
Elementary instruction book for piano | Beyer, Ferdinand | Boston : Carl Prufer | P.M./1 | メーソンが伝習生の教授に使用した我が国最古の英語版バイエル。紛失や大震災による焼失で20冊中10冊が現存している。の書き込みはメーソンのものか。 | 第2冊61ページと第1冊表紙 | |
Friedrich Wieck's method of pianoforte instruction compiled and edited by Alwin Wieck | Wieck, Friedrich | 1875 | Boston : Carl Prufer | P.M./3 | クララ・シューマンの父、フリードリッヒ・ヴィークによるピアノ教本。柴田環(三浦環)の貸出記録が残っている。 | 表題紙と貸出票 |
伊澤修二肖像[写真] ボストン留学時代と還暦時 |
1875年(明治8)師範学科取り調べのためボストンに留学、メーソンに音楽を学ぶ。帰国後音楽取調掛長、初代東京音楽学校校長として、公教育体制の確立に努めた。 | |||||
Die Kunst der Fertigkeit : 50 Studien im brillianten Style fur das Pianoforte, op. 740 | Czerny, Carl | Wien : Aug. Cranz | P.M./4 | メーソンが取寄せた日本最古の「ツェルニー50番練習曲」 | 表紙 | |
メーソン肖像[写真] | Mason, Luther Whiting | 音楽取調掛初代外人教師。明治13(1881)年から15(1883)年まで在職。唱歌集の編集と楽語の創成を目標として掲げた。 | ||||
Prize piano school awarded the prize offered for competition | Urbach, Karl | 1881 | New York : E. Schuberth | P.M./14 | 取調掛でピアノを教えた瓜生繁子が導入したピアノ教則本。明治15(1883)年頃では、バイエルよりも重要な教材であったが、その後忘れ去られた。 | |
He-To-Tsu = ひとつとや変奏曲 | Mason, Luther Whiting; 伊澤修二 | 音楽取調掛 | PSolo/20 | 日本古謡「ひとつとや」により伊澤とメーソンが共同して編曲したピアノ曲 | 第2冊のカバーと第3冊の巻頭 | |
メーソン持参の燭台付ピアノ[写真] | メーソンがアメリカから持参した遺愛の竪型ピアノ。クナーベ社製。大学美術館蔵。欠落していた燭台を補った解体大修復が2001年に完成している。 |
更新日 2006/03/30